暇つぶしブログ『バイトを辞めさせられそうになった話』


以前フレンチのレストランでウエイターのバイトをしていたのだが、そこの料理長が凄く怖い人だった。

店長もいたのだが、店長よりも料理長が偉いという感じで、店長は何かいつも気を使っていた。

ホール側の人たちは基本的に平和的だったのだが、キッチン側は新しい人がよく頭をはたかれたり罵声を浴びせられていた。

ランチタイムが終わると皆でまかないを食べるのだが、若い料理人がまかないを作って、料理長がダメ出しをしたりしていた。

たまに料理長がまかないを作る時があって、その時はやっぱり美味しかった。

ある時、料理長が「ご飯ですよ」みたいのを買ってきて、何気なく買ってきたのだと思うのだが、
料理長が買ってきたものなので、皆「美味しい!」「美味しい!」「ご飯に合う!」何て言ってて、

何かの流れで店長が私に「大城君どう?」と振ってきたので、

「これ自体は美味しいんですけど、あくまでもご飯を引き立てるものなので、これは味が強すぎると思います」と正直な感想をそのまま言ったら、

せっかく料理長が買ってきたものにお前はなんてことを言うんだ!と店長にもの凄く怒られた。

店長は慌てて料理長に平謝りだった。

料理長はずっと沈黙していたが、暫くして口を開くと、

「実は俺もそう思った」と言った。

それから何故か料理長に気に入られて、料理の本を貸してくれたりした。

それから何故か店長に気に入られなくて、いちゃもんをつけられるようになった。

その後数カ月店長とギスギスしていたが、ある日のランチタイムに、

お客さんが入ってくると、空席があるのを見落として店長が「申し訳ございません満席です」とお客さんを帰そうとしたので、私が慌てて「今席が空きましたので大丈夫ですよ」を言ってお客さんを入れることができたのだが、その日のランチタイムが終わると、お客さんの前で恥をかかせやがって、ああいうときは満席でいいんだよ、みたいなことを言われ、バイトを辞めさせられそうになった。

体験・見学のお申し込みはこちら

コメントをする

内容をご確認の上、投稿してください。


*

error: Content is protected !!