銀座のほうにいい足袋屋があるということで、名前を聞くと「大野屋」というので、あの歌舞伎座近くの店かと思って教えてもらった住所へ行くと、銀座というより京橋のほうで、名前は同じ「大野屋」だ。
凄く趣のある建物だなと思ったら100年前の建物で国の文化財に指定されているようで、更に創業は200年を超える、かなりの老舗の足袋屋のようだ。
中へ入ると小さな店内に様々な足袋があって、興味を引く足袋が沢山ある。
普通の黒足袋が欲しかったので見せてもらうと、カラス足袋と言われる紺色っぽい足袋と、普通の黒色の黒足袋を見せてくれて、更に同じサイズでも4段階の幅がある。
幅の広い男性にも助かるし、足を細く綺麗に見せたい女性にもいいと思う。
足型を取って足袋を作ることもできる。
白足袋の需要が多いようなので、基本的には足が細く、小さく、きれいに見える様に底を狭く、爪先をふっくらと丸く仕上げているようだ。
2階で作って1階で販売しているというのもいい。
昔は足袋屋が沢山あったが、今は手作り販売している店は東京でも3軒位しかないようだ。
需要が少なくなってきたことと、後継者不足ということらしい。
こないだ着物の藤木屋さんへ行った時も店員さんが同じ事を行っていたが、その時は全然ピンとこなかったが、実際足袋屋さんで聞くと寂しく感じる。
多分専門店の存在を知らない人も多いと思うので、足袋を履く人は一度行ってみてほしい。