からだ作り


更衣室で着物に着替えているとすごく視線を感じる。

私が長襦袢を着て長着を着たところで完全に自分の着替えの手を止めてこちらを見ている。

またそっち系の人か。

と思ったが、そうではなく日本舞踊をなさっている方で私が綺麗に着付けをしているので何をしている人なのか知りたくなったということだった。

こんなに体に合わせてキチッと着れる人はなかなかいない、着物の着方をちゃんと知っている等と、何度も誉めていただいたのだが、今日は空手の帰りということと生徒さんの注文の武道具を持っていたため、荷物を減らすために角帯ではなく空手の帯を締めてきたのだが、あれだけ誉められたあとに空手の帯は見せられない。

私は手帳を見たり刀をチェックしたりして何とかその方が出ていくまで無意味な行動を取って乗りきった。

ほっとして空手の帯を締めていると忘れ物を取りにその方が・・・という漫画のような展開にならなかったのが少し残念だ。

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