剣術ミニ知識 幕末三大道場・流派


・鏡新明智流 士学館
桃井直由が戸田流、一刀流、柳生流、堀内流を合わせて鏡新明智流を創始し1773年、日本橋南茅場町に『士学館』を開いた。
授業料を払えない農民や浪人まで誰でも入門させたため庶民の間で人気となった。
四代目の桃井直正は格調高い剣風と美しい型を作り出し「位の桃井」と言われ最盛を誇った。
試合稽古を中心としていたことから明治以降の剣道への以降の過程で失伝したと考えられているが、末流である鏡新流と警視流に形が残されている。
門人に武市半平太、上田馬之助などがいる。


・北辰一刀流 玄武館
千葉周作が北辰夢想流と一刀流を合わせて北辰一刀流を創始し、1822年に日本橋品川町に『玄武館』を開いた。
正眼の構えで切っ先を上下に振る構えが知られている。
神秘性よりも技術を修練する合理化されたシステムが人気となり、「技の千葉」と呼ばれた。
門人に清川八郎、山岡鉄舟などがいる。
分道場に坂本龍馬がいる。


・新道無念流 練兵館
福井平兵衛嘉平が一円流を学び、その後諸国武者修行に励み新道無念流を創始した。
二代目戸賀崎熊太郎暉芳の農民出身の弟子の「天明の仇討ち」で広く世に知られるようになった。
上段の構えから相手の太刀を打ち落とす等の豪快な技が多く見られる。
また、剣術に加えて「立居合」と呼ばれる立位での抜刀術も伝えられている。
四代目斎藤弥九郎が1826年に九段坂下俎橋に『練兵館』を開き「力の斎藤」と呼ばれた。
剣術のみならず学問も重んじ、門下から多くの明治維新の志士を輩出し、高杉晋作、伊藤博文などがいる。

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