先日久しぶりに妹と会いました。
待ち合わせ場所に子供を抱えた妹が見えたので近づいていったのですが、一つ気を付けなければいけないことがありまして、それは子供が私と目が合うと泣き出すということです。
前回はその対策として、出来るだけ笑顔で、あなたに会えて嬉しいですよという感情を作ったのだが、瞬間泣かれてしまった。
その反省をいかして今回は物になる作戦を考えた。
目も合わせず感情も出さず 物として認識させ、警戒心が無くなってから仲良くなる作戦である。
嬉しい気持ちも不安な気持ちも全く持たない無我の境地で妹親子に近づいた。
そして声が届く位置まで私が近づくと妹は私に言った。
「ズボンの裾短いんじゃない」
久しぶりに会った第一声目である。
普通は「久しぶり」とか「元気だった?」とか言う筈だが『ズボンの裾短いんじゃない』である。
会話のセオリーを知らないのか。
私の無我の境地は一瞬で崩れ、つい子供を見てしまった。
子供が泣き出した。
最悪なスタートである。