五輪書 水の巻8


ー 五つの表の次第、第一のこと

「第一の構え」は、中段の構えである。

太刀先を敵の顔に向けて相対したときは、敵が打ちかかってきたらその刀を右に払って切っ先をはぐらかし、ふたたび敵が打ちかかってきたらこちらの切っ先を返して打つのである。
打ち下ろした刀はそのままの状態にしておいて、更に敵が打ちかかってきたら下から敵の手を叩きにいく。
これが第一の基本である。

こうしたことは、「五つの基本」として文章に表したものを読むだけでは理解できまい。
五つの基本を習得するには、実際に刀を手に取って稽古するしかないのである。

この五つの太刀筋の基本を体得すれば、我が二天一流の兵法の道を知ることができ、敵がどのような太刀筋で打ってくるかも次第に読めるようになる。

「我が二天一流の構えは、五つ以外にない」と教えるゆえんである。鍛錬せよ。

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