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五輪書 水の巻26

ー 粘りをかけるということ

敵も打ちかかり、こちらも打ち掛かるといった場合、敵がこちらの刀を受けた時には、こちらの刀を敵の刀に押し付けて、離れないように攻め込むやり方を「粘りをかける」と言っているのである。

「粘る」とは、2つの刀がくっついて離れなくしてしまうようなニュアンスを言い、それほど激しくない勢いで体を入れ込むのがコツである。
敵の刀に自分の刀を押し付けて、粘りを入れるときは、どんなに静かに入り込んでいっても構わない。

五輪書 水の巻25

ー 丈比べということ

「丈比べ」というのは、敵の懐へ体ごと飛び込んでいく際の心構えである。

その時は、我が身を縮こめてはいけない。
足をまっすぐに伸ばし、背筋も腰もしゃんと伸ばし、首もすっと伸ばすようにして、敵の顔と自分の顔を並べて「背比べ」をしているような体勢になり、こちらが比べ勝つと思うくらい、背丈を高く保ちながら激しく飛び込んでいき、体を敵の体に密着させることが肝要である。

五輪書 水の巻24

ー 漆膠の身ということ

「漆膠の身」とは、漆と膠でくっつけたように、敵の体に密着して離れないような体勢をとることである。

敵の体に接近するときは、頭も体も足も、全て強くつけることだ。

大抵の人は、頭や足は素早くくっつけるが、体は元の位置に残っている。
そうではなく、敵の体に我が身を密着させ、体と体の間に隙間がないようにすることである。

五輪書 水の巻23

ー 秋猴(しゅうこう)の身ということ

「秋猴の身」とは、接近戦では「手を出さない」「手を出さずに飛び込め」という戒めである。

敵に体を接近させたい時は、手を封じ込めて出さないようにし、敵が打ち込んでくるよりも早く相手の懐めがけて飛び込んでいくことだ。

手を出そうとすると、刀を構えるためにどうしても相手から体が遠のいてしまうので、そうならないように、全身を素早く接近させることが大事だ。

五輪書 水の巻22

ー 打つと当たるということ

「打つ」ということと、「当たる」ということは別物である。

打つということは、どんな打ち方でも、そうしようとする意思が働く。

対して、「当たる」の方は、行き当たりばったりのような感じで、たまたまぶつかったのに、意外にもそれが強くて敵が即死するほどであっても、それを「打つ」とは言わず、「当たった」と言うのだ。

打つというのは、そこを狙って当てにいくのである。よく吟味するように。

当たるというのは、敵の手であれ足であれ、まず当てにいき、その後で強く打とうとするためのきっかけとしなければならない。

当たるということは、触るといった程度の意味でしかないことをよく学習し、両者の違いを理解して工夫することが大事である。

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