95年にあいつが登場し、世の中を変えていくのを知らんぷりしてきたが、20年目にして初めて時代に向き合うことに。
外国人向けに殺陣を行うにはやはりパソコンがないと厳しいかと思い家電量販店へ。
すごく緊張する・・・
銀座の高級ブランドショップへ入ったときのようだ・・
店員さんが話しかけてきた。
ビクッとした。
「今まで全くパソコンをやったことがありませんが仕事で必要になったので何かいいのありますか?」
と聞くと全く分からない言葉が連なって返ってきた。
外国人に道を聞かれてももう少し分かる。
とりあえず逃げる。
話しかけられないようにしながら私を理解してくれそうな店員さんを探していた。
よし この人だ! と思い、若いお兄さんに話しかけると思った通りいい人で、何にも分からないくせにやたらスタイリッシュさに拘る私に辛抱強く付き合ってくれた。ありがとう。
パソコンをゲット!
続いてプリンターだ。
下の階に降りてプリンターを見ていると店員さんが話しかけてきた。
もうビクッとしない。
もう今までの私ではない。
私はパソコンを持っているし、多少のことは知っている。
これお勧めですよ!と言うので見てみると、
なんと、コピーができるという!
コンビニ行かなくてすむじゃないか!
コピーができることに驚いている私に店員さんが驚いていた。
私が何にも分からないことを面白くなったのか店員さんがたたみかけてきた。
「写真もプリントできるんですよ!」
な、何~! 写真までっ!!
「これ買うに決まってるじゃないですかっ!」
プリンターも購入。
というわけで私の部屋にパソコンがあるのが少し前からすると信じられない。
以前シェアハウスで様々な国の方と5年程暮らしていたことがありました。
有名どころの国は勿論、聞いたことのない国の方もいらっしゃいまして、入れ替わりがありながら常時10名程の人数で、自分の部屋はありますがキッチンやリビングなどは共同スペースですので学生の寮生活のようなそんな感覚でした。
日本語が話せる方も話せない方もいらっしゃいましたが、あまり関係なく皆で飲みに行ったり、バレーボールをやったり、鎌倉に行ったり、今思うと自然に国際交流をしていたと思います。
スリランカの方と仲良くなり一週間程スリランカに行ったこともありました。
死を感じることがありましたのでもう二度とスリランカには行きません。
自分の国の料理を作って皆に食べさせるというパーティーがよくありまして、様々な国の料理をいただくことができましたのでこれも今思うと贅沢なことだなと思います。
日本語の勉強で来ている方、歌手の方、路上で絵を売っている方、実は日本人な方、いろんな方がいましたし、そもそも自分の国ではなく日本で暮らしているというだけでも一般的なその国の方とは違うと思いますので皆個性が強く、一緒にいて楽しかったです。
その個性が強い分、喧嘩になることも多く、私もよくやっていました。
私からすると日本に来ているのだから日本のルールに合わせろということが多かったのですが、それが正しい意見だとしても相手が聞いてくれることはなく喧嘩を繰り返していました。
そうしているうちに これはどこの国も人として一緒だろうと思う最低限のことさえ守っていれば、あとは相手を尊重するというか気にしないというか、ある程度長くいる方は皆そんな感じになっていたと思います。
私の中には今もそれがあって、人の言動に腹を立てていたらきりがないし、自分の価値観を相手に押し付けることはしないし、逆に人に価値観を押し付けられても馬耳東風。
遠くの国で起こっている戦争と身近な人と喧嘩になること、同じ原理だと思います。
殺陣をやっているとよく質問されることがいくつかあります。
まず、「時代劇の戦うシーンは真剣を使っているんですか?」
(使うかぁ!)
しかし大人なので
「竹光というのを使うんですよ。」と笑顔で答える。
次に、
「大城さんてさつじんやってるんですか?」
(やるかぁ!)
(たてと読むのじゃ!)
(そうなんです、つい先日も真剣でさつじんを・・って乗るかぁ!)
しかし大人なので
「さつじんと書いてたてと読むんですよ。」と笑顔で答える。
周りに殺陣をやっている方がいらっしゃらないようで興味を持っていただけるは嬉しいです。
あと真面目な質問で剣道や居合いをされていた方から
「振り方が違いますがどちらが正しいのですか?」
どちらも正しいです。
刀を振るというのがベースにありますので同じものとして考えてしまうと思うのですが、全く別物として考えた方がいいと思います。
野球のピッチャーをやってた人がソフトボールのピッチャーをやることになってもボールは上から投げるのが正しいのか下から投げるのが正しいのか考えないと思う。
ルールが違うから。
野球の人とソフトの人がボールは上からか下からか議論しても結論は出ない。
ルールが違うから。
そこへサッカー部が来て 「ボールは足でしょ!」なんて言い出すとますます面倒くさくなってくる。
それぞれの良さがあってどちらも楽しい競技ですので自分に合う方を選べばいいと思います。