
ー 兵法の目付ということ
「目付」とは、「目のつけよう」の意味で、「目配り」のことだ。
目配りは、大きく広い視野で行うのがコツである。
目配りには、目で眺める「見」と心で見る「観」の二種類がある。
「観」は強く、「見」は弱い。
遠方のものは、近くにたぐり寄せるようにして見ることでその本質を見抜き、近くのものは、逆に遠くから眺めるようにして大局的に判断することが大切なのだ。
「敵の太刀を知り、いささかも敵の太刀を見ず」という考え方が兵法では大事である。
これは、敵の太刀のうわべの動きに幻惑されることなく、敵の真の太刀筋を読めという意味である。
そうした目配りは、一対一の勝負でも大勢が激突する合戦でも必須である。
その際、眼球を動かさずに両脇を視野に入れられるかどうかが問われる。
目配りは、忙しい中で早急に身に付けることは難しい。
日頃から目付をする練習に励み、いかなる場面でも、目付が変わらないように鍛錬することだ。
