生徒さんのなかに足の良くない方がいらっしゃいますので今回は歩き方の練習を行いました。
まず考え方として、足を上げるということは上げないよりもエネルギーと筋力を使うということです。
体や腕も同じです。
ただ、足を上げることが当たり前で自然に足が上がると思いますので、最初はそれを上げないようにするために筋力を使ってしまうと思います。
それを乗り越えると楽に歩けるようになってきます。
もう一つ、前に進む力は骨盤で作ります。
骨盤を前傾させると前方向、立たせると下方向、後傾させると後ろ方向の力になります。
普段歩くときにも前傾させると前に進む力がかかるのが分かると思います。
因みに登り坂も前傾を使うと少し楽になります。
太ももではなく太ももの裏とお尻にかけての筋肉が使われるのが分かると思います。
歩きながら後傾は普通しませんので立たせることでいうと、下方向の力ですので地面をスパイクがしっかり噛んでいる感覚です。
少しブレーキをかけながら進んでいる感覚です。
急な下り坂を歩くと分かりやすいのですが、普通は体が流れてそれを足で止めるように歩いてしまいます。
それを下方向に力をかけると体の流れが小さくなるので足でブレーキをかける感じも少くなり、足への負担も少くなります。
因みに私は歩き方を研究するのが好きで十数年ずっと歩き方を考えています。
2・3年周期で違う歩き方を試し、とにかく全身の力を抜いて足も引きずるように歩いたり、上体が動かないようにがっちり固めて歩いたり、スポーツ的に踵を付けずに爪先だけで歩いたり、いろいろ試して最近は大分上手く歩けるようになってきたかなと思いますが、まだ何か、何かがある気がします。
今回の立ち回り講習会は抜刀納刀を行いました。
抜刀は実際に戦ったとしても勝てるような抜刀を行い、その抜き方を立ち回りに使うと見てる人にも伝わると思います。
左腕の使い方や膝の抜きなど、ある程度のことが体に入ったら今度は自分の意志で抜くのではなく反射で抜くようにします。
居眠りしているときにビクッとしたり、電流を流すパットを腕に付けてスイッチをオンにした瞬時腕がピーンとなる時、自分の体が動いていますが自分の意思では動かしていません。
その無意識を意識的にできれば抜刀をするときに気持ちと身体の準備をする時間がなくなり、抜刀の種類によって構えを変える必要もなくなります。
抜き身の状態でも相手が自分の電流のスイッチをオンにしてくれる感覚で体を勝手に反応させます。
それを立ち回りに使います。
剣術だけではなく相手と戦う時は、予測不可能なことに対する瞬時の判断の連続ですが、その判断を反射にします。
それが相手に勝てる戦い方の1つになります。
納刀は抜刀と違い完全に魅せる納刀。
実践的な動きと魅せる動きを上手く組み合わせることがお芝居、エンターテイメントとしての殺陣の理想の形だと思います。
この納刀は凄いことをしているように見えますが実は誰にでもできます。
知っているか知らないかです。
本日の技連は『腕十字の切り方防ぎ方』
相手の腕のポジションによって切り方が変わってきますので冷静に相手を見てそれぞれの切り方を使います。
それを一瞬の出来事にします。
力の弱い人・体の小さい人か大きい人に勝てる体の使い方、技術を身に付ける稽古をしております。
お気軽にお越しください。
次回はポジショニングの稽古を行います。